たけのこの下処理、保存

米ぬかも唐辛子も使わず、水だけでアクを抜きます。
春の味覚、思い切り楽しみましょう!
❶たけのこを軽く洗って穂先を斜めに切り落とし、皮に切り込みを入れて剥く。
根本のかたいところを削ぎ落として半分か4つに割る。







❷たっぷりの水とともに火にかけてゆで、アクが出てきたら湯を替える。
※同時に別の鍋に湯を沸かしながらゆでると便利です。




❸様子を見ながら②を数回(1~3回)繰り返して、アク(色)があまり出なくなり、串がスッと刺さればたっぷりの水に放す。


❹水の中で完全に冷めるまで1時間ほど放置し、たけのこの頭が出ないように新しい水に浸けて冷蔵庫で保存する。
※この段階からも、アクは少しずつ抜けます。


※さらにエグみを抜くため、料理に使う大きさ(角切り、細切りなど)に切ってから水に浸けておくと、数時間でも数十分でも効果があります。

毎日必ず水を替えればかなり長持ちしますが、穂先(上のほうの柔らかい部分)は傷むのが早いので、早めに使ってしまうようにしてください。
根元近くのゴツい部分は、本当に長持ちします。
あまりおすすめは出来ないんですけど、毎日必ず流水で洗って水を替えて、我が家では夏頃まで食べています。
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米ぬかを使うのが一般的な方法かもしれませんが、私はなるべく新鮮なたけのこを手に入れて、すぐに水だけで下処理します。
収穫から明らかに時間が経っている場合は、米のとぎ汁を使うのも良いと思います。
米ぬかでゆでると、甘みや風味がたけのこに移って味がよくなり、エグみも誤魔化してくれます。
しかし私は米ぬかの臭いがたけのこの爽やかな風味を邪魔する気がして、水だけでゆでるようになりました。
米ぬかの量を減らしたり塩ゆでも試しましたが、やはりただの水道水でゆでるのが好きです。
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エグみの少ない水煮になるかどうかは、たけのこの個体差(地域差)と鮮度でほぼ決まると言っても過言ではないと思います。
豊かな水の近くのたけのこはエグみが少ないという話はよく聞きます。
また収穫した瞬間から急激にアクが増え始めるため、入手したらとにかくすぐに処理しなければなりません。
スーパーに並んでいるたけのこは数日前に収穫されていることも多いと思います。
「今回は上手にアクが抜けた」「なぜかいくらゆでてもエグい」と一喜一憂しがちですけど、どんな方法であれ、ある程度普通にやれば、アクは抜けます。
うまくいかなかった場合、それは多分アク抜きが下手くそなのではなく、元々そういうたけのこだったということです。
米ぬかが良いのは、そういうたけのこにも寄り添って、多少はクセをうやむやにしてくれるところですね。
時間をかけてゆでるほど穂先からぐったりと柔らかくなり、食感も失われます。
根元のほうは比較的長時間の加熱にも強いので、どうしてもしっかりゆでたいなら、せめて先のほうだけは切り取って早めにゆで終わるのが良いと思います。
ゆですぎる前に水にとり、そこからは冷蔵庫で水に浸けたままのんびりアクを抜くのが我が家流です。
米ぬかで煮ようが水で煮ようが、ゆでた瞬間からおいしく食べられるものばかりではありません。
私は自分が一番良いと思う方法を書いていますが、こうやればどんなたけのこも完璧にエグみが抜けるという訳ではありません。
丁寧にアクを抜き、そこから先は人間がたけのこに合わせます。
エグいものを大ぶりに切って若竹煮や土佐煮にしたら、そりゃエグいです。
でも少量を細かく切ってたっぷりの油と調理すれば、素晴らしいアクセントになります。
春巻きとか、八宝菜とか、中華まんとか…。
何でも簡単に手に入るので忘れがちですけど、食材の状態や個性に合わせてこちらが頭をひねるのが道理だと思います。
春がくるたび、そういうことをこれでもかと主張してくるたけのこ。
私の料理の先生です。
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