干し焼きなす
〈材料〉
なす 食べたい分だけ
オリーブ油 適量
塩 適量
醤油、麺つゆ 適宜
〈作り方〉
❶なすを洗い、へたを落として縦に1.5cmほどの厚みに切る。
端のほうは皮が多く残るので、剥いておくと食べやすい。
切ったらすぐ水にさらす。
❷なすの水分をよく拭いて、かごやざる、網などに広げて天日干しする。
表面が少し乾いて白っぽくなったら裏返す。
干し時間は好みや天気の都合にもよるが、3時間干した辺りから急に美味しくなる。
❸フライパンにオリーブ油を熱して、なすを焼く。
はじめは弱めの中火で両面焼き、焼き色がついたら弱火で5〜6分焼く。
❹じゅうぶんやわらかくなったら皿に盛り付け、塩をふる。
醤油や麺つゆにおろし生姜、トマトソースなど、好みのものをかける。
味の種類にかかわらず、焼けた時点で塩をひと振りしておくと美味しい。
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干し椎茸や切り干し大根のように常温保存できるレベルを目指すと気合もいりますが、今回はもっと雑で気楽な干し方です。
乾物を作るのとは訳が違って、保存性を高めるのが目的ではありません。
ただただ美味しいと思うから干しています。
短時間干すことで水分が飛び、旨味が強くなります。
「晩ごはんになすを食べたいのだけど、今日は晴れてるし、夕方まで3〜4時間日に当てられそうだな」という感じです。
個人的に好みなのは4〜5時間干した状態です。
靴の中敷きのような、ちょっと野暮ったい形がなんとも愛おしいです。
表面が乾いて内側に水分が残っているなすは、触ると意外なほど柔らかくフカッとしています。
そして、もし予定が狂ってその日のうちに食べられなくなったら、その状態のまま冷凍してしまえばよいです。
ちょっと縮んでいるのでコンパクトだし、干しなすが冷凍庫にあると、後日、楽に美味しく食べられます。
一口大に切って冷凍し、炒めものや煮物、パスタに。
冷凍干しなすで作るみそ炒めがとにかく美味しいので、わざわざ大量になすを干して冷凍しているほどです。
干す道具については、ざるでもかごでもケーキクーラーのようなものでも、何でも使えます。
日にあたって乾けば良いのですから、ステンレスのざるでなすを1本分だけ干して食べてしまうことも多いです。
虫や動物の心配があれば、部屋の中で網戸越しに天日干しもできます。
食品を干したり冷凍すると、良くも悪くも元々の状態とは別物になります。
あらゆるものを干しまくって私なりに実験した結果、野菜部門ではなすときのこ類が最も簡単で劇的に美味しくなるように思います。
よかったら、なすの美味しい今の時期に試してみてください。