さわら(さごし)の西京焼き

ほんのり甘く、香りのよい西京みそを使います。
ちょっと手間がかかるけれど、他の調理法では味わえない、贅沢なおいしさです。
【材料】作りやすい量
さわら 切り身で300g程度
(A)みそ床
西京みそ 100g
みりん 大さじ2
※他の魚(さけ、たら、たい、ぶり、さばなど)で作ってもおいしいです。
鶏もも肉で作ったものも好評です。
※切り身の大きさや漬ける時間によって味に差が出ます。
下の〈保存〉に簡単にまとめているので、参考にしてください。
【作り方】
❶さわらの中骨を抜き、食べやすい大きさに切り分ける。
両面に塩をふって15〜20分置き、出てきた水分をしっかり拭く。


❷A(西京みそ100g、みりん大さじ2)を混ぜてみそ床を作る。
底の広い保存容器に薄く塗りつけ、さわらが重ならないように皮を上にして並べる。
上からも満遍なく塗ったらラップを密着させて蓋をし、冷蔵庫に入れる。
そのまま一日以上置く。
※さわらどうしが接するところにも、忘れずにみそ床を塗ります。
一切れ一切れ、すべての面がみそ床に覆われている状態にしてください。
みそ床が足りれば2段になっても構いません。
もし数日漬けているうちに水分がたくさん出ていたら、水分だけをキッチンタオルなどで軽く吸い取ります。




❸みそ床を軽く洗い流して水を拭き、余熱済みのグリルやフライパンで焼く。
※表面がとても焦げやすいです。
グリルで焼いていて「もう少し焼きたいけど黒焦げになりそう」というときは、身をアルミホイルで覆うようにして焼き続けます。
表面の焦げをなるべく抑えながら、中までじっくり火を通します。


【保存】
みそ床に漬けた状態で4日ほど日持ちします。
日に日に味が濃くなるので、好みの状態で焼けるように逆算して作ると良いです。
1日漬けると⋯やさしい味で、身はふっくらしています。
4日漬けると⋯しっかり濃い味で、身から水分が抜けて締まっています。
個人的に好きなのは、2日くらいですかね。
味もかたさもちょうど良いバランスで、普通におかずになる感じです。
お義父さんのおつまみには、いつも3日ほど漬けてから持っていきます。
漬かり具合は、切り身の大きさによってかなり変わります。
脂の多いさばやぶりで作るとなかなか漬かりませんし…。
その都度調整してみてください。
焼いて完成したものは、冷めてから新しい保存容器に並べ入れ、蓋をして冷蔵庫へ入れます。
この状態で3日ほど保存できます。
焼きたてもおいしいんですが、冷蔵庫で冷えたのもまた、身がぎゅっとかたくて絶品です。

【みそ床について】
日を開けなければ、みそ床は使い回せます。
ただ今回のレシピでは、最低限のみそ床を薄めに塗っています。
魚から出た水分もたっぷり混ざっているので、無理に再利用しなくても良いかなと思います。
「少しの魚を一日しか漬けていないのでもったいない!」という場合は、へらなどでみそ床を丁寧に拭い取り、みそとみりんを少し足してから再利用します。
西京みそは塩分が少ないため、あまり日持ちしません。
もし使い回すなら2~3日以内で、水分が出てきたらこまめに吸い取ってください。
【追記】
今回は、さわらの幼魚(さごし)を丸ごと買ってきて全部使いました。
捌くときにちょっと身が崩れやすいけれど、さっぱりしていておいしいんです。
大きなさわらの切り身なら、一切れを半分にして漬けるくらいが良いと思います。
さわらは岡山の実家でもよく食べていました。
クセが少なく、大好きな魚です。
母のばら寿司(ちらし寿司)に乗っていたのも、酢で締めたさわらでした。
私はぶりやさばなど、脂の多い魚が苦手だったので、他に選択肢がなかったのかもしれません。
もちろん、お正月も。
もっと実家のご飯の写真を撮っておけば良かったなと、いつも思います。
